中国(本土)

日本人が中華圏へ留学、中国(大陸)と台湾どちらにいくべき?

中華圏に留学して中国語を学んでみたいと思っているけれど、中国(大陸)と台湾、どちらに留学すれば良いか迷っている方へ、今回は台湾人の母と日本人の父を持ち、中国(大陸)・台湾どちらにも住んだことのある筆者が、両方の特徴についてメリット・デメリットを比較しながらご紹介します。

中国(大陸)留学のメリット

画像引用元: 写真AC

日本での中国語関連職への就職に有利

北京等標準語色が強い地域では、授業は勿論、現地の生活からも生の中国語の発音・イントネーションが学べます。
中国語を勉強する際、授業中の勉強だけではやはり足りず、現地の人のネイティブな言い回し、慣用表現、スラング等も含めて、生きた言葉を買い物での店員さんや、寮スタッフさん達とのコミュニケーションで自然と身につけられる事は大きなメリットだと思います。中国(大陸)企業を相手にした案件は台湾企業相手の案件よりも圧倒的に日本では多い為、将来日本で中国語関連の仕事を生業としたい人にとっては、履歴書にも書ける強みでしょう。

電子マネーが発達していて、買い物が楽

中国(大陸)の電子マネーシステムは非常に発達しており、支払宝という電子マネーで街中はほぼ統一されているので、日本の様に乱立していない所も楽です。

交渉力や度胸がつく

向こうは日本と違って、自分の権利や意見をきちんと述べ主張する文化が概してあります。日本の様に手続きやサービスもきめ細かくない分、困難を乗り越え、自分で何とか目的を達成する為の交渉力や度胸が身につきます。筆者の周囲の友人も一様に声が大きく、気が強くなって帰ってきました(笑)。

中国(大陸)留学のデメリット

安全性の問題

筆者が北京に留学していた時、日本人大好きな人と嫌いな人に極端に分かれている印象でした。
そして、タクシーで自分は日本人だと言わない方がいいと周囲の留学生に着いてすぐに教えられました。実際着いて間もない頃、タクシーの運転手さんに日本人であると言うと、「靖国神社の問題について日本人はどう思ってるのか?」と突然聞かれ上手く答えられず、激昂されそうになった事があります。
また男性の友人の中には、夜街中で歩いていると傍に停めてあった車が凹んでおり、それを見た警官にお前らがやったんだろうと言われ牢屋に二日間拘留されてしまった人も居ます。
但し、これは10年前の話なので、今ではそういう事も大分少なくなってきています。そして、これは地域にもよります。大連や上海、香港は外国人に対して比較的開放的と言われています。しかし、未だに日本を忌み嫌う人も居るという事は、自分の身の安全を守る為に覚えておいた方が良いでしょう。

脂っこい食べ物が苦手な人には合わない可能性がある

中国(大陸)は地方によって食べ物の種類は分かれますが、総じて料理に使われる油が特に多く、甘さは少なめで、塩気があり辛い炒め物が多いです。日本の様なさっぱり、甘辛好きな方、胃腸が弱めの方には合わないかもしれません。
筆者の周りの留学生十人中、来て一週間以内にお腹を壊さなかった人は1人も居ません。ただ、これは1ヶ月くらいすると大体の方は慣れてきます。しかし、中にはお腹が弱く耐えられず、帰国した方も居ましたので、留学を検討している方は胃腸が弱い方はよく考える必要があると思います。

大都市付近以外は遊ぶ所が少なく、ネットも統制されている

上海や香港以外は日本や台湾より娯楽は本当に少ない印象です。特に首都の筈の北京でも、娯楽は東京より全然少ないので、遊ぶとしたら、外国人の多く集まるクラブになってきます。が、そう言う場所は日本のクラブ以上に違法薬物の問題等、危険な誘惑も多い場所なので、注意が必要です。また、InstagramやTwitter、LINE等のSNSは中国では政府のインターネット規制により見られないので、その点も行く際は覚悟が必要です。

台湾留学のメリット

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日本人に対して友好的

ご存知の方も多いと思いますが、台湾は日本統治時代に日本が現地の病院や道路等インフラを整えたと言う話から、日本人に感謝していると話す人や、日本語教育を受けて日本語に馴染みのある高齢の方も未だにいらっしゃいます。若者も日本文化に馴染みのある方は本当に多く、留学経験者や日本語を話す方もとても多いです。

少し前の話ですが、歩いていると「あなたは日本人ですか?写真を一緒に撮って下さい。」なんて言われる事も、数回ありました。道が分からないと親切にグーグルマップで教えてくれたり、目的地まで一緒に行ってくれる人も日本や中国(大陸)より多いです。

味がさっぱりめで日本に近い味の食べ物が多い

元々の台湾人はマレー系の民族であり、内省人と呼ばれており、そこに蒋介石の時代に中国(大陸)から来た外省人と呼ばれる人々が混ざり、多種多様な文化が入り混じった食文化が出来上がりました。味は中国(大陸)よりさっぱり目で、南国で暑い為、冷たい食べ物・スイーツも多いです。ただし、八角というスパイスの香りが色々な料理に入っており、街中至る所でその香りがするので、苦手な人も居るので、事前に日本の台湾レストラン等で、どんな匂いかは確認しておきましょう。

夜市が各地にあり楽しめる

夜市が各地にあり、大学前にもあったりするので、夜ご飯はいちいち作らなくて良いし、毎日の様に食べ歩いている留学生もいて、南国の夜の雰囲気を楽しめます。実際、勉強は二の次で、それが目的で台湾留学に来る方も多いです。

台湾標準語や台湾語も学べる

現地ならではの言葉が学べるので、将来台湾で働きたい人や、台湾語の研究をしたい等特別な目的がある人にはメリットでしょう。台湾で就職したいと目的が確定している人にとっては、やはり台湾語を習得しておく事は、面接官にもよりますが、現地の面接では概して有利になると思います。

台湾留学のデメリット

一般的な企業で通用する中国語の発音やイントネーションは習得しづらい

日本企業での日中の通訳や翻訳の仕事の大半は、中国(大陸)企業相手の案件が多く、現地生活の生きた会話の中で大陸の標準的な中国語の発音やイントネーション、文字を学びたいと思う方には台湾留学は合わないかもしれません。ただし、現在は台湾の大学でも、ピンインや簡体字で授業をする所も増えてきているので、授業で補えれば良いという考え方の方には問題は無い様です。

夏は猛暑で台風がある。冬も思ったより寒い。

夏は30度〜40度近くと、猛暑で台風も沖縄の様に頻繁にあります。日中は外に出ると危険なので、出ない人も多いです。また、冬に関して、筆者の台湾出身の母は台湾に帰省する度に、「台湾の冬は昔より寒くなった。」と言います。その理由は、小さい頃は雪を見た事が殆ど無かったからだそうです。
近年の台湾は沖縄と同じで数年に一度くらいの割合で稀に雪が降る事があります。台湾を常夏の島だと思って薄着ばかり持っていくと、建物に暖房自体無い所も多いので、意外と寒い!となるので、是非ご注意下さい。

まとめ

以上の事を踏まえると、下記の様にまとめられます。

  • 将来日本での仕事で使える中国語の発音やイントネーションを現地生活の中で学びたい方。
  • 日本の就活の際履歴書に書くのに有利な留学先を選びたい方。
  • 脂っこい炒め物が好きか、胃腸が健康な方。
  • 大雑把に扱われるのをあまり気にせず度胸がある方。
  • LINE・Instagram・Facebook等のSNSを使えなくても気にしない方。

→中国留学がおすすめ。

  • さっぱりした食べ物の方が好きな方。
  • 夜市等で美味しいものを食べ歩きたい方。
  • 日本人に対してより友好的で安全な環境を重視する方。
  • 研究等の特殊な目的から、希少言語としての台湾語を学びたい方。

→台湾留学がおすすめ。

以上、様々な観点から両者のメリットデメリットを比較しましたが、ご自身がより重視される項目は見えて来たでしょうか。上記の様な点を参考にして頂き、是非、冷静にベストな留学先を選択して頂ければと思います。